20080125

日曜日は駅前スタジアムで第2回QMA大会が催された。
結果は4位だったが、2セット先取制という賢竜杯ルールを導入した決勝では3回も戦えたのでかなり楽しめた。先日の賢竜杯決勝での壮絶なドラマに完全にアてられて、「序盤は相手が武器を出すまで見に徹してやるぜ!」と密かに目論んでいたら、他の面々もまったく同じ考えだったらしい。3戦目にして奥の手がかち合う結果となった。そしておれは学んだ。慣れない策を弄するものではないと。
大会終了後、香川から来られたリニアさん、ZZXさん、いつものハスラー組で夕食をとった。日記読んでますよ、とリニアさんが陽気に笑いかけてくださり、ありがたいことだなあと感動していたら、
「でもねえ、黒人が爆睡してたっていうハスラーもすごいけど、香川のゲーセンも実は相当なんですよ」
「そ、それってどういう……?」
リニアさんの話はこうだ。ある日ごく普通にプレイを楽しんでいたら、どこからか荒々しく「サノバビッチ!!」という怒号のような声が聞こえた。声のする方を向くと、外人の男と女が熱い抱擁を交わしているのが見えた……。
「え、でもサノバビッチはふつう罵倒語なんでは?」

そこでふと、脳裏に一つの情景が思い浮かんだ。それは今を遡ること10年前、「韋駄天」の異名をとった盗賊の男女の物語だ。とある仕事で女がしくじり、男がそれを庇って脚に銃弾を受ける。
「バカ野郎、早く逃げやがれ」
「で、でもアンタ……」
「こんな所で俺がおっ死ぬと思うのか?いいから行け」
そして女は一人、収奪品も何も持たず逃げ帰るが、この一件を境に闇舞台から足を洗い、以降その姿を見た者はいない。男が死んだという話はどこからも聞かれず、遺体も遂に上がる事はなかったという。
そして10年後。
「このクソ野郎!」
「おいおい、再会の言葉がそれかい?」
「どれだけ心配したと思ってんのさ!」
「言ったろう、この俺が死ぬはずがないってな」

以上のような会話がなされていた可能性は誰にも否定できず、すなわち香川のゲーセンもかなりの混沌っぷりらしい。